今月のコンテンツ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1)10月のJREIT市況の振り返り

2)11月のJREIT市場の見通し 

3)11月の決算銘柄について(今回は2銘柄紹介)

注:執筆は11月1日後場終了時点です。

22年10月のJREIT市場全体の振り返り

 22年10月1日~31日のJREIT市況を簡単に振り返っておきましょう。

(10月31日後場終了時点での執筆です。)

9月は大きく落としたJREITでしたが、10月上旬はもみ合いが続きました。

東証REIT指数(総合)をみると、10月3日(月初)1942.73ポイントからスタート。その後しばらく上昇します。しかし、一転3連休を挟んで10月5日からは下落基調が24日頃まで続きます。その後は戻りはじめ、10月30日終了時には1974ポイントと、月初を超える水準となりました。月半ばから上昇基調になった日経平均より10日程度遅れての反転でした。

全JREIT分配金利回りの平均は、3.68%(11月1日終了時点)で、前月末は3.73%でしたので、少し利回りは下がりました。

11月のJREIT市場の見通し

9月までは日本を除く多くの先進国では、同調するような形で急ピッチの利上げが行われていました。

しかし、ここにきて各国の政策金利の動向は、対応が分かれています。ECBは10月27日、EU域内での10%にせまる高いインフレを抑えるべく、0.75ポイントの利上げを行いました(2回号連続)。一方で、カナダは前回0.75ポイントでしたが、10月には0.5ポイントとペースを落とし、同様にオーストラリアも0.25ポイントの利上げに留めました。各国の経済状況を反映したものですが、だいぶ歩調が崩れてきた状況です。日本は、10月末の日銀金融政策決定会合で物価上昇見込みの上方修正をしましたが、金融緩和政策を続けるとして、ゼロ金利のままです。

こうした状況下で、概ね予想通りの金融政策となったこと、そしてコロナショックから経済が大きく回復基調にあること、全国旅行支援、飲食支援(飲食店等で使えるクーポン配布)などもスタートしたこと、10月末に発表された29兆円を超える大規模経済対策(補正予算)を行うこと、などがこの先効いてくると思われますので、11月のJREITは好調が続くと思います。

11月の決算銘柄

11月(11月・5月決算期パターン)に決算を迎える銘柄は8本あります(10月-4月パターンと同数です)。

そのうち、2銘柄を紹介しましょう。(注:11月決算銘柄の権利落ち日は11月29日(火)ですので、前日28日までの購入で分配金の権利を得ることができます。)

  • SOSiLA物流リート投資法人(2979)は、住友商事系の物流中心のREITです。住友商事の手がける物流施設の名前がそのままついたREITになります。

    ただ、すべて物流施設というわけではなく、20%を超えない範囲でデータセンターや研究施設といった、いわゆるインダストリアルプロパティもポートフォリオに組み込んでいます。また、立地は関東圏が約7割、その他は関西と中部地方に点在しています。
  • 平和不動産リート投資法人(8966)は、平和不動産がスポンサーのオフィスとレジデンスが主のREITです。

    立地が分散されているのがポートフォリオの大きな特徴で、関西でも鑑定評価の高いビルがあったり、中規模のビルが多かったり、と“まんべんなく”組み込んでいる物件構成という印象のREITです。

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この記事を書いた人

吉崎 誠二

不動産エコノミスト
社団法人住宅・不動産総合研究所 理事長 
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者、(株)ディーサイン取締役 不動産研究所所長を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演、また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。

【著書】
「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社)「大激変 2020年の住宅・不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)等11冊。多数の媒体に連載を持つ。

【レギュラー出演】
ラジオNIKKEI「吉崎誠二のウォームアップ840」
ラジオNIKKEI「吉崎誠二・坂本慎太郎の至高のポートフォリオ」
テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演