超予約困難な飲食店の席をオークションで落札する「食オク」なるITサービスがネットで物議をかもしていたり、ホリエモンと鮨をご一緒できる某美食サロンの席が数十万円で売られていたり、あらゆる「唯一無二の飲食店の席」が高価で売買される昨今。

私、投資家でグルメ好きの小野田も、あらゆる美食サロンを体験していますが、グルメに興味のある富裕層の皆さんに、ぜひお薦めしたいエグゼクティブな会員制美食サロンがあるので、その体験をレポートしたい思います。

さまざまな感動体験ができる美食サロン

その名は会員制美食サロン「雅食倶楽部spoona(がしょく くらぶ すぷーな)」

伝説の番組「料理の鉄人」を世に送り出したテレビ演出家や、数々のグルメ番組を企画した放送作家らが10年以上前に立ち上げたグルメ界注目の美食サロンだ。当初の「CHEF-1」という名前から、雑誌GOETHEと組んで「北参道倶楽部」に変わり、そして現在の「スプーナ」へと変遷している。私は「北参道倶楽部」の頃からかれこれ5年ほど、会員としていろんなイベントに参加させてもらっている。

初参加から衝撃の『雅食倶楽部spoona』

初参加のイベントから衝撃だった。数年前のある夏、一見さんお断りの予約超困難店「柳家」で、その食事会は行われた。食べログで高得点を叩き出し、多くの食通が一生に一度は訪れたいと熱望する名店での、スプーナ会員のみの夏イベント。

名古屋から中央本線で約1時間。日本最高気温40度を記録したこともある多治見駅を過ぎ、たどり着いた瑞浪駅は、予想以上の灼熱だった。日曜の午前11時40分、駅前の気温計は36度を示している。

イタリアンの重鎮、赤坂「インフィニートヒロ」山田宏巳シェフをはじめ、スプーナの会員様たち15名が続々と集まってきた。 中には、昨夜名古屋に前乗りし、あのアイアンシェフ須賀シェフの実家「シェ・コーベ」でディナーを楽しんできた猛者もいる。女性アナウンサーや、テレビでもお馴染みのソムリエの姿も……。

「いやあ、暑いですね」
「サウナ状態ですね〜」

そんな灼熱の地に、わざわざ東京からグルメたちが集まるのには理由がある。

これから向かう先が、一見さんお断りの完全会員制「柳家」だからだ。岐阜県瑞浪市に店を構える「柳家」は、食べログ日本一に輝いた。ミシュランでも星を獲得する、普通はなかなか予約が取れないグルメたち憧れのジビエの名店なのだ。

前回、秋に訪れた宴は、猪・鹿・熊という山のジビエ肉がメインの会だったらしいのだが、夏の今回は、今、最も美味しい清流の女王、天然の鮎……。

しかも、鮎の甲子園と呼ばれる品評会で、過去3度も日本一に輝く快挙を成し遂げた鮎の最高峰、岐阜・和良川の「和良鮎」を存分に楽しむ会だという。風情ある古民家に上がると、大きな囲炉裏に炭が赤々と灯るが、パワフルな空調設備のおかげで、室内は思いのほか涼しくて快適だった。

笑顔で山田宏巳シェフが開宴の挨拶をする。

「僕も山田、こちら柳家の大将も山田。僕らダブル山田は、20年来の深い関係で、今日も大将が、この日のために特別に美味しいものを用意してくれてますので、楽しんでいってください! ということで、乾杯!」

こうしてスプーナ会員限定の貸切の宴が始まった。柳家の大将、和さんが、額に汗して丁寧に鮎を焼きながらいろいろと説明してくれる。綺麗に組まれた真っ赤な炭は2種類。中央の皮つきの太い炭は煙をたくさん出していい香りに燻し、外側の細長くて硬い備長炭の強い火力で、鮎をカリッと焼き込んでいく。

蜂の子の佃煮やインカのめざめ、茄子、ミョウガなどの酢漬けを前菜に、キンキンに冷えたビールで喉を潤していると、目の前で鮎が美味しそうに焼きあがっていく。

鮎を指差しながら大将が言う。

「この、黄色いラインがある力強そうな鮎が日本一の和良鮎で、となりの妖艶なのが、郡上鮎です。和良鮎は、高知県で毎年開かれる利き鮎会で3回も優勝してる日本一の鮎なんですよ」

「へぇ、これが噂の和良鮎ですかぁ……」

その鮎に、一同、食い入るように見る。
すると、焼きあがった鮎が贅沢にも2匹並べられて登場。

「和良鮎と郡上鮎、食べ比べてみてください。泳いでるように起こして乗せてあるのが、和良鮎です」

なるほど、どちらがどっちの鮎か、わかりやすい。

まずは、日本一の和良鮎の、腹のあたりからガブリといってみる。湯気とともに、スイカのような清涼感あふれる香りが広がる。

そう、和良鮎は、味だけでなく香りも素晴らしいと言われる。まさに水を得た魚のように語り始める大将。

「和良川は、流れが緩やかで水温が高くて、水位が浅いので、鮎の餌になる藻が生えやすいんですね。しかも周囲の山は、石灰岩が多くてミネラル分がたくさん川に流れ込むので、良質な藻が育つんです。だから和良川は、鮎にとって最高の環境で、美味しい鮎が育つんです」


なるほど、たくさん食べる藻が、鮎をアオサやスイカのような、夏らしい味にしているのか。すると、ソムリエの会員の方とワインにも詳しい柳家の大将が、阿吽の呼吸で白ワインをセレクトする。

「ミッシェルグロなんてどうですかね?」

「いいですね、ブルゴーニュのミッシェルグロ。もともと蔵で働く人向けで……」

ゴールドイエローのシャルドネと、黄金色に輝く天然鮎の、野性味あふれる苦味と清涼感が、絶妙にマリアージュする。

「ああ、合いますね、このややナッティなトロみが……」

流れが穏やかな木曽川水系の「和良鮎」と、長良川水系の「郡上鮎」を食べ比べながら、冷えた白ワインをマリアージュする、至福のひととき。

食べるだけで、澄んだ川の景色も目に浮かぶ。

そう、スプーナの会員になると普通では入れない店に入れる権利を得られるのと同時に、めったに口にできない日本一の天然鮎を食べながら、その美味しさの理由と、その物語をリアルに体感できるのも醍醐味だ。

長良川水系の郡上鮎と、木曽川水系の和良鮎。

そんな最高の鮎の塩焼きを食べ比べたあと、今度は小ぶりな鮎が登場。

柳家の大将が説明する。

「鮎というのは、1年しか生きれません。こちらは、生後半年の、馬瀬川の鮎の、開きです。そしてこちらが、長良川鮎の丸干しです。干して、味を凝縮してますので、また違った味を楽しんでみてください。長良川、和良川、馬瀬川。鮎が有名な三河川(さんかせん)の食べ比べです。」

「なるほど、すごい食べ比べ、これは贅沢ですね?」

「鮎はワタの苦味こそ旨味。このワタの美味しさは、やはり現地じゃないと味わえないですからね、遠くまでわざわざ来た甲斐ありました。」

3つの川の極上天然鮎を食べ比べるという贅沢は、東京では叶わない。岐阜のこの柳家に来てこその体験だ。

さらに大将は熱く語る。

「皆さんご存知だと思いますが、鮎は、友釣りという方法で釣ります。まず1匹の生きた鮎に針を通して、苔が張った鮎のナワバリを泳がせます。するとナワバリを荒らされて怒った鮎が飛びかかり、針に引っかかって、釣れるんです。だから、ナワバリ意識が強い元気な鮎が釣れるんで、天然の美味しい鮎というのは、アゴが発達してます。」

確かに、ここで食べる鮎は、香りがいいだけでなく、歯ごたえもいい。 そんな、日本一の鮎の生命力を存分に楽しんだら、皮が柔らかく小ぶりなため、一口で丸ごと美味しく食べられる不思議なナス「蔵王サファイヤ」の天ぷらなどをいただいた後は、いよいよ柳家名物、ジビエ肉が登場。

『雅食倶楽部spoona』について

この後も続く岐阜「柳家」の宴ですが、続きはまた次回ということで、ここで、そんな宴を主催しているスプーナについて詳しく説明します。伝説の料理番組「料理の鉄人」を演出した田中経一氏と多くのグルメ番組を企画してきた放送作家すずきB氏が発起人となり、少人数でよりエクスクルーシブな美食の会を開催している会員制美食サロン、それが「雅食倶楽部スプーナ」です。

サロンの公式サイトによれば、その会のモットーは下記の通り。

「美食」の上を行く「雅食」の域へ、会員の皆様を誘います。「雅食」(がしょく)という言葉は造語ですが、 以下の3つの食を「雅食」とします。

  1. 唯一無二の料理を優雅に、雅(みやび)やかに食す
  2. 料理を作る側も食べる側も、SDGsのような精神の雅(みやび)を持つ
  3. 地方創生も考える精神の雅(みやび)を持つ

【雅】という言葉には「みやびやか、上品、風流という意味以外に正しく善いこと、きちんとして上品、趣味が高尚」などの意味があるように奥が深い。そしてメインタイトル「spoona」は「スプーン」からの造語です。

スプーンは食べる時に不可欠な掬(すく)う道具でありながら、すくって食べること自体が自らの心や体を豊かにし、また食べることにより、生産者や飲食業界、このコロナ禍で大変な状況にある多くの人々を「救う」ことにも、なるのです。

そんな雅食倶楽部spoonaでは、最もアグレッシブに食べ歩いてる赤坂のイタリアンシェフ料理人「インフィニートヒロ」山田宏巳シェフによる鹿狩り、地方食べ歩きツアー、岐阜や宮城など遠方から人気シェフを呼んでのコラボディナーをはじめ、 完全会員制で2年先まで予約が取れない肉懐石「クロッサムモリタ」森田隼人シェフの、他では聞けない牛や牛肉の話を聞いて、より食材への造詣を深める肉ディナーイベントなど、美食の宴をこれまで開催しています。

会員になるためには、基本的に会員からの紹介制ですが、今回特別に「このコラムを読んだ」と編集部まで連絡くだされば、このコラムの読者限定で、私からの紹介で参加可能です。また通常イベントは会員のみのクローズドですが、非会員でも参加できるイベントもあるようなので、ぜひサイトをチェックしてみてください。

では、また次回、この続きをお楽しみに!

「雅食倶楽部spoona」へのご入会について

今回、WMJのコラムをご覧になって頂いた方限定で、本記事を執筆された小野田様のご紹介での入会が可能です。ご希望の方は下記ボタン、もしくはメールリンクからスプーナの担当者へ意向をお伝えください。

info@spoona.jpのメールリンクが開きます。こちらのメールに「WMJのコラムを見て入会を希望」と記載してください。料金等の詳細はスプーナの担当者からお聞きください。

この記事を書いた人

WMJ編集部

WMJ(Wealth Management Journal)は、超富裕層向けに完全特化して資産運用に役立つ情報を配信するWEBメディアです。

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