1)11月のJREIT市況の振り返り

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2)12月のJREIT市場の見通し 

3)12月の決算銘柄について(今回は2銘柄紹介)

注:執筆は11月31日後場終了時点です。

22年11月のJREIT市場全体の振り返り

22年11月1日~30日のJREIT市況を簡単に振り返っておきましょう。

(11月30日後場終了時点での執筆です。)

東証REIT指数をみると、11月1日2001ポイントでスタートしましたが、その後は1950ポイント前後で推移後半は1970ポイント付近で月末を迎える状況となりました。アメリカ10年国債の影響を受けると言われているJREITですが、アメリカ10年国債は11月初旬には4%台前半だったのが、11月10日を過ぎたころから3.8→3.7%台に低下します。これを受けてJREITの反発も予想されましたが、JREIT全体平均の利回りが3.6~3.8%台という状況(ほとんど同じ利回り)から、アメリカ10年国債利回り低下の影響は今のところ感じられません。

全JREIT分配金利回りの平均は、3.77%(11月30日終了時点)で、前月末は3.68%でしたので、少し利回りは上がりました。

11月のJREIT市場の見通し

12月13-14日に今年最後のFOMCが開催されます。ここ4会合連続で+0.75%の金利上昇でしたが、11月に発表された10月分のCPIが市場予想を下回ったことから次回は+0.5%になるという予想が増えてきました。12月FOMC開催の日に11月CPIが発表されますが、CPI寄与の1/3を占める家賃が少し低下気味ということもあり、10月分よりも勢いは収まりそうな状況です。仮にそうなれば、米国債金利はもう一段下がる可能性もあり、そのタイミングでのJREITの反発を期待したいものです。

11月の決算銘柄

12月に決算を迎える銘柄は 唯一の年1回決算銘柄と6月・12月決算期パターンの銘柄8本です。

そのうち、2銘柄を紹介しましょう。

(注:12月決算銘柄の権利確定日は12月28日(水)ですので、この日までに購入すれば分配金の権利を得ることができます。)

ジャパンホテルリート投資法人(8985)は、JREIT全61銘柄唯一の年1回決算銘柄です。

2012年に2つのホテル系REITが合併して誕生したホテル系REITでは最古参銘柄です。旗艦物件は、ヒルトン東京お台場。元はホテル日航東京だったホテルです(2015年に変更)。ポートフォリオ物件のホテル運営は、ヒルトンやオリジナルホテル、ホリデイインなどがあります。

インバウンド需要を狙ったようなホテルが多く苦戦が続いていたが、入国制限の緩和などで徐々に回復基調にあり、現在の分配金利回りは0.45%ですが、今後は期待できそうです。

マリモ地方創生リート投資法人(3470)は、広島に本社を構える不動産会社(株)マリモがスポンサーのレジデンスや商業施設がメインの総合型REITです。

名前にあるように「地方から日本を強くしていく」が基本理念であるこのREITのポートフォリオの基本方針は、東京圏を30%以下、地方を70%以上と定めています。

他のREITのポートフォリオでは、ほとんど見ることのない秋田、長崎、長野(松本)などの地方物件も多くかり、エリアはかなりまんべんなく分散されています。なかなか特徴的なREITだと思います。

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この記事を書いた人

吉崎 誠二

不動産エコノミスト
社団法人住宅・不動産総合研究所 理事長 
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。
㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者、(株)ディーサイン取締役 不動産研究所所長を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演、また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。

【著書】
「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社)「大激変 2020年の住宅・不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)等11冊。多数の媒体に連載を持つ。

【レギュラー出演】
ラジオNIKKEI「吉崎誠二のウォームアップ840」
ラジオNIKKEI「吉崎誠二・坂本慎太郎の至高のポートフォリオ」
テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演